上手な梱包・箱詰めの方法
衣類
シワにならないために、ハンガーBOXの利用しよう。
以前は、シワになったら困るワンピースなどはハンガーにかけたまま二つ折りにしたり、背広やジャケッ トは裏返しにして袖を中に入れ、エリを立てて縦に二つ折りにして詰めるのが主流でした。
今は、どこの引越し業者でもハンガーにかけたまま運べるハンガーBOX(商品名は各社によって異なる)を利用しているので、手間もかからず便利です。
ふとん
ふとん袋に入れ、ワレモノを間に挟まないこと。
ふとんや毛布は、軽い順にたたんで積み重ね、ふとん袋をかぶせます。
よく、ふとんの中にワレモノや貴重品を入れる人がいますが、業者に輸送を頼む場合、これは厳禁。ふとんは壊れものではないので、業者もそれほど気を使わないで扱う場合が多いのです。また、最近ではスーパー等でふとん圧縮袋を販売しており、荷物の力サが減るのでおすすめです。
皿・グラス・カップ類
ワレモノは、手間を惜しまずーつずつ緩衝材で包む。
皿は緩衝材で一枚ずつ包んで箱には縦に詰めます。グラス類は足を緩衝材で飲み口と同じ太さに包み、さらこ全体を包みます。カップは取っ手を保護してから全体を包みます。ダンボールに「ワレモ ノ」と表記することを忘れずに。
スプーン・フォーク・箸・鍋類
細かいアイテムはまとめて梱包、鍋は大きい順に重ねる。
スプーン、フォーク、箸類は数本ずつまとめて縛り、ビニール袋に入れると、荷をほどくときに整理も楽だしすぐに使えます。鍋類は鍋と鍋の間に緩衝材を挟んで、大きい順に重ねていきます。
包丁類
危険物として厳重に梱包し、取り扱いには十分に注意する。
包丁はそのままだと非常に危ないので、しっかりと梱包すること。刃の部分を厚手の紙ではさみ込み、ガムテーブ等でがっちりと固定します。箱に入れる際は、箱の一番下に入れるようにすること。一目で包丁だとわかるようにして、荷を解く時にケガをしないように注意しましょう。特に子どもにいたずらされないように細心の注意を払うこと。
ビン類
中身が漏れてもいいように、1本ずつビニールと緩衝材で包む。
びんを詰めるダンボールは、一目でワレモノとわかるようにフタを中に折り込んでおきます。まず、びんのフタがしっかりしまっているかを確認した後、中身がもれてもいいように一本ずつビニール袋に入れて、胴に新聞紙を巻き、さらに緩衝材を入れた箱に詰めます。
びんを仕切るように箱にひもをかけ、交差する部分を結んで運びます。
冷蔵庫・洗濯機
前日までの霜取りと水抜きは必須。冷蔵庫の横倒しはタブー。
冷蔵庫の中身は、なるべくなら前日までに使い切ってしまうことがべタ一。それでも残ってしまったものは、傷みやすいもの、汁ものは避けるようにして、発泡スチロールの箱に入れてガムテープで密閉します。
忘れてならないのが、製氷機の氷、蒸発皿の水を捨てること。最新の冷蔵庫は自動霜取りになっていることが多いようですが、自動霜取りでない冷蔵庫では、前日までに電源を切って霜取りをしておきましょう。電気コードは巻いて本体にガムテープで止めておくとじゃまになり ません。冷蔵庫のコンプレッサーには、オイルが入っているため、動かし方によってはガスのパイプに詰まってしまうことがあります。したがっ て、業者に頼まず自分たちで運び出す場合は横倒しにすることは厳禁です。新居に到着後、定位置に設置してからすぐに電源を入れないこと。1時間くらい経ってからコンセントを入れましょう。
洗濯機も前日までに水抜きをします。傾けて中の水をすべて出し切ること。ホースは、止め具にかけてテープで固定し、アースや電気コードは巻いて洗濯槽に入れておくと、紛失しなくて済みます。
書籍
ひもで縛るのではなく、ダソボールに詰めると運びやすい。
書籍、雑誌類は量が多いと重さもかなりあるため、運ぶのが大変です。できるだけ早いうちに整理して、いらないものは古本屋などで処分するようにしましょう。自分で運ぶ場合も業者に 頼む場合もひもで縛るよりもダンボールに入れた方が効率よく運ぶことができます。その場合、大きいサイスのダンボールだとかなりの重量になるので小さいサイズに詰めましょう。
DVD・CD・ビデオテープ類
中身が動かないように、隙間なくダンボールに詰めるのがポイント。
DVD・CDは小さめのダンボールに隙間がないように詰め、隙間ができた時には新聞紙やタオルなどを入れて動かないように固定します。 ビデオテープは、本と同じように重ねて梱包すると破損する可能性が高いので、ワレモノと同じようにーつひとつ緩衝材で梱包すると安心です。
オーディオ類
購入時のケースで梱包するのが一番。配線は接続先がわかるようにしておく。
テレビやオーディオ類は衝撃に非常に弱いため、転勤が多い人であれば購入時のケースは一式捨てないで取っておくと便利で確実。ない場合は、毛布やバスタオル、新聞紙などを活用して梱包します。配線は一度はずすと元に戻すのが面倒なので、端子にテープを貼って接続先がわかるようにメモしておくとスムーズに配線できます。
貴重品
引越しの荷物に入れるのは厳禁。自分で持ち歩くのが鉄則。
現金や通帳、貴金属、有価証券、 宝石、実印、小切手、手形、キャッシュカードなどの貴重品は引越しの荷物の中に入れないこと。
これらは 「標準引越運送約款第4条」に定められているため、引越し業者は運送を拒絶することができ、トラブルがあっても責任を追及されません。したがって、貴重品類は必ず自分で管理して持ち歩くようにしましょう。
神棚・仏壇
位牌やご本尊は自分で運び、神棚、仏壇の輸送は自分でも業者でもOK。
神棚、仏壇は自分で運ぶのも業者に頼むのも問題がないようですが、位牌やご本尊などの魂の入っているものについては、風呂敷などに包んで持ち歩く方が無難。引越し後に、お寺さんを呼んで特に拝んでもらうことはしない場合が多いようです。細かい仏具は、すべてていねいに梱包して箱に詰めます。
神棚は、たいていの人が引越し先で新しくするケースが多いようです。古い神棚は神社に納めてお焚き上げしてもらいましょう。ただし、神社によっては納めることができない場合もあるので、事前に確認することを忘れずに。
植木、庭木などの植物類
生き物なので細心の注意力必要。希少種などは専門業者に任せる方が安心。
植木の場合、鉢の部分を新聞紙で包み、葉ごとポリ袋をかぶせます。輸送に日数がかかる場合、鉢土を乾燥させないために小さくちぎった新聞紙を水でしめらせたものを土の上に置きます。
庭木は、幹が10センチ以下のものなら引越し業者でも運んでくれる場合があるので、事前に相談してみましょう。 自分で運ぶ場合は、泥がついたままワラで巻いた上、さらに荒ナワで縛ります。植木も庭木もあくまで生き物なので、あまり大きなものや希少な種類の場合は、専門業者に任せましよう。
その他
ワレモノ、大きさなどを考慮し素人で無理なものは業者に任せる
人形ケース・鏡など
人形ケースや鏡などの大きめのガラス製品は、完全に梱包してしまうと中にワレモノが入っていることが わかりづらくなるので、何が入っているのかがわかるようにして、事故を防ぎましよう。
照明器具
照明器具と蛍光灯や電球は別々に梱包します。緩衝材などと一緒に箱に入れ、動かないように固定。フタは閉めずに中が見えるようにしておきます。
ソファー
ソファーはかなり重い荷物なので、なるべくなら業者に任せた方が安心です。4、 5人用のソファーの場合は搬出入はもちろんトラックへの積み込みも重労働。また、ぶつけて布や皮が破れる可能性も大です。
石油ストーブ
灯油は輸送できないのでカセットタンクは空焚きして中身を使い切ること。乾電池も忘れずにはずしてから、 購入時の箱かダンボールに入れます。
エアコン・湯沸かし器
素人が取り外すことは困難なので、専門業者に頼まなくてはなりません。引越し業者に頼むと、提携している下請け業者が前日までに取り外し、取り付けまでやってくれるので、事前に相談してみましょう。
机・たんす類
中身はすべて出して運ぶのが鉄則。 引き出しごとに梱包すると、あとで整理する時にラクです。引き出しをガムテープでとめるのは塗装がはがれることがあるのでNG。